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YAMAHA TW200Eのバルブクリアランス調整の次の作業で、YAMAHA シグナスX FIの修理をしました。症状は、エンジンを始動し、完全に温まるまで必ずと言っていいほど、信号待ちや一旦停止でエンジンが止まってしまうとの事です。各部点検をしたのですが、特に気になる所もなく最後の可能性として、バルブクリアランス不良が疑われるので、お客様に説明をしてから点検を行いました。結果として、インテーク側は規定値内でしたが、排気側の一つが規定値下限より0.05ほど狭い状態でしたので、規定値内に調整しエンジンを始動すると、調整前に比べて明らかに調子が良くなったのが分かり、エンジンが止まってしまう事は無くなりました。原因としては、バルブクリアランスの不良ですが、クリアランスが全く無いわけではなく、また冷えてる時だけの症状と言う事から、おそらく材質がアルミのシリンダーヘッドと耐熱特殊鋼のバルブとの、熱膨張の時間差により暖気途中はバルブクリアランスが一時的に狭くなるので、その時に排気バルブがわずかに開き気味の状態になってしまったと思われます。どの車両でも、エンジン始動後しばらくするとエンジンノイズが小さくなり、完全に温まるとまた音が大きくなるのは、材質による熱膨張の時間差からなる現象です。100分台のクリアランスですが、エンジンにとっては非常に大切なクリアランスになるのです。